1ページ目/全4ページ その2 晩夏の思い出 「季節外れの花火大会」 後編 花火の光で、照らし出される引き締まった宍戸の身体は、彫刻のように美しい。 鳳は、畳の上に膝をつくと、シャツを捲くり、宍戸の背にも舌を滑らせた。 背中の筋肉の弾力を味わうように、ゆっくりと歯を立てる。そうしながら、相手のジーンズの ベルトを緩め、いっきに下着と共に膝まで引きおろした。 「長太郎! 」 宍戸の上げた驚きに溢れた叫び声を無視し、鳳は、剥き出しになった白い双丘を撫でまわし、 その場所にもキスをした。 鳳が指先でそっと左右に開くと、その中心には、薄桃色をした鳳の大好きな場所が ひっそりと隠されている。 まだ、窄まって硬くなっているその場所へ、鳳は無理やり、舌をねじ込むように入れてゆく。 唾液で濡れた感触を尻の入り口に感じたのか、宍戸が身震いを始めていた。 「そんな……。そんな場所、……汚いから止めてくれ! 」 鳳は、嫌がる宍戸を慰めるように、優しく何度も尻を摩りながら、狭い尻穴を解そうとしていた。 鳳は、早くこの中へ、自分の猛ったものを入れたくて仕方なかった。 打ち上げ花火が開始されたら、誰も室内には入らないように、使用人達には言い渡してあった。 今ならば、二人の大切な時を、誰にも邪魔される事はない。 恋人の宍戸へ愛撫を始めてすぐに、鳳のモノは大きく兆してしまっていた。 こうなっては、もう欲望を止める事はできなかった。 尻を責められて、恥ずかしがって逃げようと腰を揺すっている宍戸を、鳳は、強い力で押さえ込んだ。 そのまま、何度も、尻へと唾液を注ぎこみ、舌を差しこんでいるうちに、宍戸は、細い声をあげて 喘ぎはじめた。必死で声を押さえようとするので、宍戸の小さな身体が、痙攣するように 小刻みに震えている。 そんな意地を張るところも、鳳にとっては、愛しくてならない。 もっと、宍戸を感じさせようと、愛撫する腕にも、舌にも、力を込めていた。 ☆ 夜空に、花火が打ち上げられる度、川では、爆発するような大きな音が響いている。 その中で、鳳と宍戸も、後背位で激しく腰を打ち合わせ、バンバンと言う肉のぶつかり合う音を 船内で響かせていた。 宍戸は、下半身を剥き出しにし、上半身は胸元までシャツを捲くりあげられた姿のまま、 船の窓へ身を乗り出す形で、必死に木の窓枠へとしがみついている。 背後から、鳳が腰を打ち突けるたび、船外へ、宍戸の上半身は押し出されてしまう。 鳳は、ズボンのフロントを開いたまま、着衣は少しも乱していない。開襟シャツの胸元を少し 開けているので、その首筋には十字架を付けた銀色の鎖がサラサラと揺れていた。 船内はクーラーが効いているが、鳳の額には、うっすらと汗がにじんでいる。 ただ、必死で恋人へと、熱い楔を打ち込んでいた。 鳳も、宍戸の腰を掴んで固定しているが、あまりに激しく突き上げているので、宍戸は、何度も、 川面へと落ちそうになっていた。 2ページ目へ進む ![]() 小説目次ページへ戻る ![]() |